日本では、世界に例をみないほど急速な寿命の延伸、人口の高齢化が進んでいます。いまや人生85年、90年とも言われるようになりましたが、長寿が実現する一方で、長生きできることを誰もが喜び、安心して暮らせる社会の実現には、まだ多くの課題があります。特に、健康寿命を伸ばすこと、そして健康状態にかかわらず、誰もが地域で尊厳と幸福感 (well-being) を感じて生活できる社会を創ることは超高齢社会にとって急務の課題のひとつです。
慶應義塾大学(研究代表者:教授 高山 緑)は、2014(平成26)年度、東京大学、東京都健康長寿医療センター研究所、東海大学などとともに、The Keio-Kawasaki Aging Study(通称 K2 study)を立ち上げ、『長寿社会における健康と暮らしに関する調査』を開始いたしました。この研究は、上述した課題に心理・社会学的な視点から取り組むことを目指しています。
おかげさまで、2014年度に川崎市中原区で始まった本研究は、多くの方たちのご理解とご協力を得られ、現在、約870名の方にご参加いただいています。調査にご協いただいております皆様にはあらためてお礼申し上げます。
さらに2016(平成28)年度からは、川崎市中原区だけでなく、東京都渋谷区においても調査を開始することになりました。また、川崎市中原区では、あらたに800名の方へ調査参加を依頼させていただくことになりました。ご案内をお送りさせていただきました皆様には、貴重なお時間をいただき恐れ入りますが、ぜひ調査の趣旨をご理解いただき、ご協力いただけると幸いです。
研究代表者: 慶應義塾大学 教授 高山 緑