視覚障害、発達障害、肢体不自由等のあるプリント・ディスアビリティのある幼児児童生徒にとって、読書バリアフリーは、極めて重要かつ喫緊の課題である。本研究では、すべての図書にアクセス出来るようにするために、学校図書館を対象に実態調査を実施した上で、アクセシブルな図書を迅速に製作・共有・提供する読書バリアフリーシステム[(1)アクセシブルな電子データの効果的な製作ツール、(2)製作したデータを学校図書館間で効果的に共有するサーバーシステム、(3)多様な電子データに対応した新しい閲覧アプリから構成]を開発する。開発したシステムは、実用性・持続可能性を高めるために研究期間中、学校図書館等に提供し、評価と改良を繰り返しつつ、バリアフリー図書を増加させる実践的な取り組みを行う。そして、読書バリアフリー推進ガイドラインや本システムのマニュアルの作成や研修等を実施しながら、学校図書館を中核にした読書バリアフリー環境の普及・提言を行う。なお、本研究は、慶應義塾研究倫理委員会・研究倫理審査委員会の審査(受理番号22-009)を受けた上で実施する。
学校図書館が連携してアクセシブルな図書を製作するための方法について議論したり、情報共有するためのメーリングリストや情報共有サーバーを運用しています。関心のある学校図書館は、info-nakano-group@keio.jp にご連絡ください。