よくあるご質問(Q&A)


Q1 「PDF版拡大図書」って何ですか?

A1 「PDF版拡大図書」とは、弱視児童生徒の見やすさや使いやすさを考慮して作成されたPDF形式の教科用特定図書です。紙の教科書と全く同じレイアウトの固定レイアウト(PDF)と文字サイズやフォント等を変更できるリフローレイアウト(HTML)を、用途に応じて、切り替えて利用できます。文部科学省では、高校生用の教科用拡大図書の普及に資するため、特別支援学校(視覚障害等)高等部において、PDF形式の教科書デジタルデータを、拡大機能を有するタブレット型情報端末等により活用し、教科用拡大図書と同様に使用し得るための諸条件等について調査研究を実施しています。この調査研究を受託している慶應義塾大学が、教科書デジタルデータを用いて発行しています。なお、小中学生用のPDF版拡大図書は、著作権法施行令第2条第1項第2号の規定により視覚障害者等のための複製等が認められる者として作成し、慶應義塾大学中野泰志研究室の調査研究の一貫として提供しています。「UDブラウザ」には、サンプルの「PDF版拡大図書」が最初からインストールされていますので、ご確認ください。


Q2 「UDブラウザ」って何ですか?

A2 「UDブラウザ」とは、障害のある児童生徒、特に、弱視の児童生徒がアクセスしやすいように、拡大、読み上げ、書体や縦書き・横書きの変更、ページジャンプや書き込み等の機能を有している教科書・教材閲覧用アプリです。現在、iOSが搭載されているiPad、iPhone、iPod Touchで動作します。App Storeから無償でダウンロードできます。


Q3 視覚支援学校(盲学校)で教育相談を受けている児童生徒に、PDF版拡大図書を提供できますか?

A3 できますが、原則、在籍校の校長先生が視覚障害等があることを認定し、調査研究協力校の登録をしてください。もし、在籍校からの申請が難しい場合は事務局へご相談ください。


Q4 肢体不自由の特別支援学校に在籍しているのですが、PDF版拡大図書を申請できますか?

A4 読みの困難さがあれば、どこの学校に所属していても申請できます。在籍校の校長先生が視覚障害等があることを認定し、調査研究協力校の登録をしてくだされば申請が可能です。なお、在籍校の校長先生の承認が得られない場合には、事務局へご相談ください。


Q5 弱視特別支援学級に在籍しているのですが、PDF版拡大図書を申請できますか?

A5 できます。在籍校の校長先生が視覚障害等があることを認定し、調査研究協力校の登録をしてくだされば申請が可能になりました。なお、在籍校の校長先生の承認が得られない場合には、事務局へご相談ください。



Q6 弱視通級指導教室に通級しているのですが、PDF版拡大図書を申請できますか?

A6 できます。申請方法は2種類あります。1番目の方法は、在籍校の校長先生に、視覚障害等の認定をしていただき、在籍校に研究協力校の申請をしていただく方法です。2番目の方法は、通級先である特別支援学校や特別支援学級・通級指導教室設置校に視覚障害の認定と研究協力校の申請をしていただく方法です。ただし、通級先から申請を出す場合は、通級先と密接に連絡が取り合えていることが条件となります。どれも難しい場合は事務局へご相談ください。


Q7 通常の学級に在籍しているのですが、PDF版拡大図書を申請できますか?

A7 できます。在籍校の校長先生に、視覚障害等の認定をしていただき、在籍校から研究協力校の登録をしてください。難しい場合は、事務局へご相談ください。


Q8 年度途中で教科書の追加をお願い出来ますか?

A8 できます。そのため、初めて利用する方は、履修しているすべての教科書を年度当初に一括して申請しようとせず、使い勝手を確認した上で追加申請をしてください。なお、追加申請をする際には、当初提出していただいた利用者・教科書申請書に、随時、追加希望の教科書情報を追記していただき、BOXにてファイルをアップロードして提出してください。追加申請のファイルのアップロードができましたら、事務局にメールでご連絡をお願いします。


Q9 個人で申請できますか?

A9 原則、在籍校から申請をお願いいたします。もし難しい場合は、事務局までご相談ください。


Q10 肢体不自由、病弱、発達障害のある児童生徒も申請できますか?

A10 読みの困難さがあれば申請が可能です。合わせて、音声教材もご検討ください。



Q11 PDF版拡大図書は、Windowsタブレット、Androidタブレット、パソコンでは利用できないのですか?

A11 申し訳ありませんが、現在、iOSが動作するタブレットやスマートフォン(iPad/iPhone)でしか利用できません。研究室では貸し出しも行っていますので、ご相談ください。なお、Android版のアプリにUDブラウザがあるようですが、当研究室とは関係ない偽アプリになりますのでご注意ください。


Q12 どんな教科書がデジタル化されているんですか?

A12 文部科学省の教科書目録にある小学校、中学校、高等学校の教科書は、すべて利用できます。文科省の教科書目録に掲載している教科書であれば、盲学校・高等部・保健理療科や高等専門学校等からの申請も可能です。


Q13 PDF版拡大図書と音声教材はどういう違いがありますか?

A13 PDF版拡大図書も音声教材も文部科学省初等中等教育局教科書課が調査研究事業の一貫で提供しているデジタル教材です。PDF版拡大図書は、「PDF形式の教科書デジタルデータを拡大機能を有するタブレット型情報端末等により活用し、教科用拡大図書と同様に使用し得る」教科用拡大図書に相当する教材で、慶應義塾大学が提供しています。また、「音声教材」は、「発達障害等により、通常の検定教科書では一般的に使用される文字や図形等を認識することが困難な児童生徒に向けた教材で、パソコンやタブレット等の端末を活用して学習する教材」で、日本障害者リハビリテーション協会「マルチメディアデイジー教科書」東京大学先端科学技術研究センター「Access Reading」NPO法人エッジ「音声教材BEAM」茨城大学「ペンでタッチすると読める音声付教科書」広島大学「文字・画像付き音声教材UD-Book」愛媛大学教育学部「愛媛大学UNLOCK」の6種類があります。なお、音声教材については、文部科学省がQ&Aを公開していますので、ご参照ください。


Q14 今まで利用していた教科書を学年が変わっても継続して利用出来ますか?

A14 新規に申請していただければ、出来ます。例えば、2023年度に申請して利用していた地図帳を、2024年度も継続して利用したい場合、2024年度の申請の際に、新しく利用したい教科書に加えて、地図帳も申請をしてください。なお、申請は年度ごとなので、期限切れのデータは、担当者が責任をもって削除してください。


Q15 移行用補助教材のPDF版拡大図書はありますか?

A15 移行用補助教材はデータ管理機関にデータ提供が行われていません。



Q16 副教材のPDF版拡大図書はありますか?

A16 この事業では副教材の提供はしておりません。


Q17 教員も申請できますか?

A17 できます。ただし、指導している児童生徒がPDF版拡大図書を利用している場合に限ります。


Q18 UDブラウザのバージョンアップはどのように行いますか?

A18 UDブラウザのバージョンアップ方法は以下の手順で行います。

1. Wi-Fiに繋がった状態でiPad上にある「App Store」を開きます。

2. 右上の人型のボタン(アカウント)をタップします。

3. 少し下にスクロールすると「利用可能なアップデート」の中にUDブラウザのアイコンがありますので、その横にある「アップデート」のボタンをタップします。

4.「アップデート」ボタンが「開く」に変わると、アップデートの完了です。


Q19 障害者手帳がなくても申請できますか?

A19 できます。


Q20 UDブラウザの書棚の文字を拡大することはできますか。

A20 書棚の文字は拡大することができませんが、iPadに搭載されている「ズーム機能」を使用することで、文字を拡大して閲覧することが可能です。

iPadの「設定」から「アクセシビリティ」→「ズーム機能」を選択し、「ズーム機能」をオンにして各種設定を行なってください。設定をONにすると、画面を3本指で2回タップすることで「ズーム機能」を利用することができます。

「ズーム機能」の詳細はこちらをご確認ください。

https://support.apple.com/ja-jp/guide/ipad/ipad9a245e3e/ipados