合理的配慮の例
例えば、以下のような配慮依頼が考えられます。
相談窓口・キーパーソンについて
視覚障害があり、なおかつ、新入生なので、いつ、誰に、何を相談すれば良いのかわからないので、相談の窓口とキーパーソンを教えてください。
この大学には、障害学生支援室が設置されていないため、誰に相談すれば良いのかわからないので、窓口を教えてください。
これまで配慮をお願いした経験がなく、どんな配慮が受けられるのか、また、どんな風に申請すればよいのかわからないので、アドバイスをしてくださる人を教えてください。
履修・シラバスについて
シラバスがPDFで、アクセスすることが困難なので、事前に履修に関する相談をお願いします。
まだ、音声や拡大でのPC操作に慣れていないので、シラバスや授業支援システムへのアクセスの方法を個別に教えてください。
履修の案内や手引きに書いてある留意事項が多岐にわたっていて、検索することが難しいので、履修を決定する前に、見落としがないかどうか確認をお願いします。
配慮申請手続きについて
これまで配慮をお願いした経験がないので、申請方法を教えてください。
大学での授業がどのように進められるのかわからないため、どんな配慮が受けられるのかを教えてください。
授業の際に、見えにくさに関する配慮をお願いしたいので、視覚障害のある学生への対応に慣れておられる先生がおられたら事前に教えてください。
相談もすべてオンラインなので、自分の希望がうまく伝わっているかどうか、不安があります。そこで、各先生に通知していただく、配慮依頼の文面を事前に確認させていただくようお願いします。
配慮内容について
どんな配慮が可能かがわからないので、一般的にどのような配慮が可能なのかメニューを示してください。
オンライン授業中のテストについて時間延長をお願いして良いかどうかわからないので、アドバイスしてください。
オンライン授業が不安なのですが、ずっと先生に支援をお願いするのは気が引けるので、先輩や大学院生等から支援を受けられるようにしてください。
教員とのやり取りについて
個々の先生にいきなり連絡することはできないので、視覚障害がある学生が履修することを大学・学部等の責任者から先生に連絡をお願いします。特に、オンライン授業では、障害があることが先生にも伝わりにくいので、よろしくお願いいたします。
実際にオンライン授業を受けてみないとわからないことも多いと思うので、必要に応じて、授業開始後も授業内容の確認や新たに生じた配慮のためにメール等でご相談させてください。
配慮のお願いをしたけれども、他の学生と同じことが平等だという持論を展開する先生がおられて困っている。何度お願いしても、合理的配慮によって初めて平等になるということを理解してもらえないので、調整をお願いします。
かつて障害のある学生を担当したことがある先生なのですが、当時のやり方を押しつけられて困っているので、調整をお願いします。
視覚障害のことについて、一人ひとりの先生に説明して回るのは大変なので、教員全体に対して、説明会や研修会を実施してください。
PC操作やオンライン授業の支援について
いきなりオンライン授業になって、PCやネット環境を用意するように言われましたが、何を購入すればよいかさえわからないので、サポートをお願いします。
文系なのに、オンライン授業になって、PC操作に自信がないので、操作方法を教えてくれる機関などを教えてください。
高校までは基礎的環境整備が整った盲学校で学習していたので、大学での講義、特に、オンライン授業のイメージがつかめないので、事前に何度か体験させてください。
ホームページ、オンライン授業で使うアプリ、授業支援システム等について、音声や拡大での利用方法はマニュアルに記載されていないため、事前に十分な練習をさせてください。
障害学生支援のスタッフはPC操作等に詳しくないようなので、ICT部門にも協力が得られるようにしてください。
学内には、スクリーンリーダーの操作方法を熟知したスタッフがおられないようなので、外部の専門家の指導を受けられるようにしてください。
オンライン授業でグループワークが行われる際、他の学生にも視覚障害に関する配慮をして欲しいので、自分が視覚障害であることを受講者全員に伝えてください。
オンライン授業の代替措置について
リアルタイム配信の講義での説明の際に、先生が画像を指し示しながら「ここ」「そこ」等、指示代名詞を多用されるため、音声だけで聞いている私には内容がわからない場合があります。そのため、音声だけでもわかるように説明していただくか、説明を文章化した資料を提供してください。
動画で配信される映像を視覚的に確認することが出来ないので、スライドのテキストファイルを提供してください。
大学のWebページがアクセシブルではないようで、お知らせの部分がスクリーンリーダーではうまくアクセスできません。そこで、お知らせの部分をテキスト化して、メール添付で送ってください。
友達や課外活動について
視覚障害のない人との付き合い方に慣れていないので、オンライン授業の練習等が一緒にできる学生を紹介してください。
キャンパスに行くことができませんが、サークルには入りたいと思っています。課外活動をまとめた情報があれば、教えてください。
トラブル・調停について
教員から提示された配慮の内容がどうしても納得できない場合に、どうすれば良いか教えてください。
学期途中の配慮の変更について
入学時の相談で配慮を決定しましたが、講義を受けてみたところ、さらに、不安なことがでてきました。配慮を変更したり、追加したりする方法を教えてください。
試験や成績評価について
オンライン授業では、どのように試験や成績評価がなされるのかがよくわかりません。スクリーンリーダーや画面拡大等で、アクセスできるのかどうか、早めに見通しをつけさせてください。
オンライン授業では、課題の提出を求められると聞きました。課題の内容によっては、スクリーンリーダーや画面拡大等では、他の学生よりも時間がかかることがあるので、時間延長をお願いします。
文責:中野・小林・相羽
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