本プロジェクト(ACCESS+)は、情報にアクセシビリティというプラスの価値を付加することで、慶應義塾のすべての構成員が情報にアクセスできる環境を整備することが目的です。また、読書バリアフリーおよびWebアクセシビリティの向上を通じて情報格差の解消を図り、情報面における協生環境の実現を目指します。これは、慶應義塾が掲げる「協生環境推進憲章」の理念に基づくものであり、障害のある当事者と共に学び、実践的な取り組みを行うことで、情報アクセシビリティの重要性を理解し、協生社会を推進する人材を育成します。
ACCESS+プロジェクトは、読書バリアフリーを推進する「読書アクセシビリティユニット(RAX)」と、WEBアクセシビリティを推進する「WEBアクセシビリティユニット(WAX)」に分かれて実践的な活動をしつつ、アクセシビリティの理念を体験的・共感的に理解できるようにします。
読書アクセシビリティユニット(RAX)では、視覚障害をはじめとするプリントディスアビリティのある人々の読書環境を改善する活動を実施します。学習や研究に必要な資料へのアクセスが制限されている現状を踏まえ、大学図書館の蔵書をアクセシブルな形式(テキストデータ化・音声化等)に変換し、国立国会図書館「みなサーチ」への登録を通じて学内外の利用者に公開します。また、アクセシブルな閲覧アプリの開発・改良プロセスに学生が関与することで、実践的に技術的・倫理的な留意点を学ぶ機会とします。
WEBアクセシビリティユニット(WAX)では、学内の公式Webサイトの現状分析を行い、具体的な改善策を提案します。特に、現在進行中の大学Webページのリニューアル計画に対し、本プロジェクトの成果を反映させ、誰もが利用しやすいWebサイトの構築に貢献したいと考えています。
対象は慶應義塾大学の学部生および大学院生とし、学際的な視点をもってアクセシビリティ向上に取り組みつつ、アクセシビリティの理念を体験的・共感的に理解したいと思います。また、障害のある当事者や専門家との協働を通じ、「支援する・される」の関係性を超えた協生的な実践を行い、情報環境のバリアフリー化を社会に波及させるリーダーの育成を図りたいと考えています。
本ACCESS+プロジェクトでは、情報にアクセシビリティというプラスの価値を付加することで、慶應義塾のすべての構成員が情報にアクセスできる環境を整備することを目的としています。障害のある当事者および専門家と連携して実践的な情報アクセシビリティを推進しつつ、アクセシビリティの理念を体験的・共感的に理解します。参加者は読書アクセシビリティユニットとWEBアクセシビリティユニットに分かれ、それぞれの専門分野においてワークショップやフィールドワークを通じた課題解決型の実践を行います。
プログラムの導入段階として、障害をめぐる現代的な理解に基づき、国連「障害者権利条約」に示される社会モデル・人権モデルの視点を学ぶために障害当事者が推進する障害平等研修(Disability Equality Training:DET)に参加していただきます。また、障害当事者とのディスカッションを通じて、情報アクセシビリティの理念を体験的・共感的に理解していただきます。
各ユニットごとに、担当分野における調査・実践の基礎的知識を習得します。
各ユニットは、活動を通じて得た知見と提案を取りまとめ、「2025年度 協生環境推進ウィーク」において活動報告セッションを開催し、学内外に向けて成果と課題意識を発信します。なお、提案をまとめた報告は、大学の関連部門(図書館、広報室、ITセンター等)に提出し、具体的な改善につなげます。
本ACCESS+プロジェクトで一緒に活動してくださるメンバー(慶應義塾大学の学部・大学院生・教職員)を募集しています。内容は以下の通りです。なお、参加費は無料です。また、研修やワークショップ等については、参加者が決定した時点で、日程調整をいたします。
障害平等研修(Disability Equality Training:DET)を受講し、ワークショップを通して、障害とは何かを考えます。また、障害当事者とのディスカッションを通じて、情報アクセシビリティの理念を体験的・共感的に理解していただきます。なお、本研究に参加できなかった方は、別途、同様の内容が学べるチャンスを提供いたします。
希望するユニットに所属して活動してください。
読書バリアフリーに関する取り組みを行いつつ、アクセシブルな電子書籍(特定電子書籍)のコンテンツ作成方法やアクセシブルな閲覧アプリ開発における技術的・倫理的配慮について学びます。
視覚障害者、発達障害、肢体不自由等、プリントディスアビリティのある人達の読書環境の現状を、当事者の語りから学びます。また、アクセシブルな電子書籍(特定電子書籍)のコンテンツ作成方法について学びます。そして、実際に資料のテキストデータ化・音声化の手法等についてのワークショップを行います。さらに、アクセシブルな閲覧アプリ開発における技術的・倫理的配慮について学びます。
慶應義塾大学図書館の蔵書等を対象に、アクセシブルな形式(テキストデータ化・音声化等)への変換作業を体験的に学ぶワークショップを実施します。変換後の資料を国立国会図書館の「みなサーチ」に登録するための手続きについても学び、読書バリアフリー環境の整備に寄与します。
アクセシブルなアプリの開発者を招聘し、アクセシブルな電子書籍の閲覧用アプリの開発・改良の事例をもとに、PDCAサイクルに基づく設計・評価・改善プロセスを体験的に理解します。
WEBアクセシビリティについて学んだ上で、学内の公式Webサイトの現状分析を行い、具体的な改善策等を提案します。
アクセシビリティの国際的ガイドライン(WCAG)や支援技術(スクリーンリーダー等)の使用法、実際のWebサイト評価手法について学習します。
学内の公式Webサイトを対象に行い、障害のある当事者とともにアクセシビリティのチェックをします。評価結果に基づき、JIS規格やWCAGに準拠した改善案を考案し、よりアクセシブルなWebサイトのあり方について提案するワークショップを行います。
各ユニットは、活動を通じて得た知見と提案を取りまとめ、「2025年度 協生環境推進ウィーク」において活動報告セッションを開催し、学内外に向けて成果と課題意識を発信します。提案をまとめた報告は、大学の関連部門(図書館、広報室、ITセンター等)に提出し、具体的な改善につなげます。
参加希望者は、「フォーム」から申し込んでください。
本プロジェクトに関する問い合わせは「メール 」でご連絡ください。