慶應義塾創立150年記念事業未来先導基金2007年度プログラム「慶應バリアフリー・UDプロジェクト」

未来先導プログラムのロゴマーク

企業が求める未来を先導する人材:松下電器産業株式会社


松下電器のユニバーサルデザイン活動と展望・課題


松岡 政治 先生


松下電器産業株式会社 関西渉外室技術渉外部長


講演者紹介

ポスター

 松岡氏は、1969年に松下電器へ入社して以降、本社製品審査・品質業務、生活研究、商品テスト・研究、ユーザビリティ推進業務、ユニバーサルデザイン推進業務を経て、今年の10月から産学官連携推進業務に従事しておられます。その間、人にやさしい商品(もの)づくり全社推進プロジェクト、バリアフリープロジェクト&フォーラム、アクセシビリティなどの推進・事務局を担当してこられました。加齢に伴う衰え研究など大学や研究機関との共同連携活動を進めて、ものづくりの規格・標準化や手法ノウハウ・ツール・データ整備などマニュアル化を進め、高齢者や障害者にも使いやすい商品づくりに貢献し続けてこられました。また、家電製品協会、人間生活研究センター(HQL)、日本規格協会など各種専門委員会・標準化委員会委員を歴任し、平成13年度には「企業の消費者志向体制整備の寄与貢献で経済産業大臣賞表彰」を受賞されています。

 セミナーでは、情報通信機器のグローバルスタンダード化等の世界的な潮流を踏まえつつ、松下電器における、人にやさしく使いやすい商品づくりやユーザビリティ・バリアフリー・ユニバーサルデザイン活動についての取り組みを紹介していただきます。

 現在、日本規格協会(INSTAC)「情報アクセシビリティの国際標準化調査研究委員会」委員。モバイル研究学会会員、人間工学会会員。


講演概要

 1980年代後半から多くの家電商品にマイコンが導入され便利な機能が付加されてきた。以降多機能による競争が一層激しくなり、最近では商品の複合化や融合化あるいはシステム・ネットワーク化など技術進化やそれに伴う商品・サービスも複雑化してきた。一方、商品を使ったりサービスを享受する人は、高齢化が進む中で身体機能が衰えたり障害が生じて「機器を使いたいけど使えない」「使い方がわからない」「もっと簡単でシンプルにして欲しい」などの不満要望が増加してきている。

 他方、海外に目を向けると欧州ではISO13407/ユーザビリティ標準化や北米の連邦通信法FCC255,リハビリテーション法508条の法律など情報通信機器のグローバルスタンダード化も進行してきている。この様な背景の中で、松下電器における、人にやさしく使いやすい商品づくりやユーザビリティ・バリアフリー・ユニバーサルデザイン活動について取組み概略を紹介し、今後の展望・課題(人材育成含む)について意見交換をする。


講演の骨子(案)

  1. 松下GのユーザビリティとUDの考え方
    • 取り組みの背景と経過
    • −ユーザー参加のものづくり(パナモニター制度)
    • −ユニバーサルデザインの考え方と基本要素
  2. UDの実現に向けた研究と商品化事例
    • −生活研究と評価検証(ユーザビリティ、くらし研究)
    • −人間研究(視覚研究、聴覚研究、触角研究)
    • −商品化事例(斜めドラム洗、エアコン、デジカメ)
  3. その他のUDポイント事例
  4. 今後の課題と展望


ポスター

トップページへ戻る